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2020年5月 5日 (火)

むしろ、不便だったこれまでの生活様式

 緊急事態宣言が531日まで延長となり、外出自粛、3密(密閉、密集、密接)を避ける、フィジカルディスタンス(ソーシャルディスタンス)を確保するという生活が続いています。緊急事態宣言の延長発令に合わせて、厚労省の専門家会議は「新しい生活様式」の具体例を示しています。

 新型コロナウイルスのパンデミック以前の生活が懐かしく、今回の急激な感染拡大が収まった後も市中の感染はダラダラと継続し、更には、第二波、第三波が想定される状況にあって、いつになったらこれまでの生活を取り戻せるのかと不安になります。

 しかし、これまでの生活は、本当に、不便のないものだったのでしょうか。サラリーマンであれば、毎日、混み合った通勤電車に乗ってわざわざ会社に行かなければなりませんでした。平日の大半を、会社や客先という場所や通勤に拘束された生活は、本当に便利なものと言えたでしょうか。体調を壊したら、休みをとってわざわざ医者に行かなければなりませんでした。診察の後には、わざわざ薬局に行って処方された薬を出してもらわなければなりませんでした。医者の待ち時間、薬局の待ち時間を合わせると、半日近くも時間を費やさなければなりませんでした。スーパーに行ってもレジ待ちに遭遇し、銀行に行っても順番待ちで延々と待たされていました。子供たちは、わざわざ学校に行かなければなりませんでした。買い物難民、医療難民、銀行難民の暮らしをしている人達にとっては、スーパーに行くにも、病院に行くにも、銀行の窓口に行くにも、交通機関を使って時間をかけて通わなければなりませんでした。

 こうして考えてみると、これまでの生活様式は、実は、とても不便を強いられていたものだったのではないでしょうか。

 

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